☆短編集☆

□ふたりの時間
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5月18日
壁に掛けられた時計がちょうど12時をさした瞬間…――

「カガリ…」

「キラ…」

「「HAPPY BIRTHDAY!!」」

アメジストと琥珀色の宝石のような瞳を互いに見つめ合いながら微笑み合う。

こうしてふたりが生まれた聖なる日が幕を開けた。


―ふたりの時間―


「ねぇ、カガリ。今日はどこへ行きたい?」

「ん…そうだな〜動物園!」

「動物園か、いいね!行こう!」

「うん♪」


今日は僕たち双子の兄妹の誕生日。
仕事で忙しい両親は今日も朝早くに『おめでとう』の言葉と僕らへのプレゼントを残して家を出て行った。

なかなか一緒にいられないのは残念だけど、それを寂しいと思ったことは一度もない。
僕にはカガリがいるから。
双子の片割れ、カガリ。
僕の最愛の女の子。


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