♯08 ナゼルの夜会/F.Poulenc
Les soirées de Nazelles
全11楽章
演奏 : 天音 (Piano)
11の小品からなる組曲。
前奏曲《Préambule》とフィナーレ《F
inale》に挟まれた独立したキャラク
ターを持つ8曲で構成されている。
トゥレーヌ地方の町ナゼルに住むリュ
エナール婦人宅ではしばしばパーティ
ーが開かれ、作曲者プーランクもその
常連のひとりであった。
プーランクは冒頭に「この作品が織り
成す変奏曲は作者がピアノの周りに集
まった友人達の肖像を、ナゼルの田舎
の長い夕べで即興演奏されたものであ
る。我々は今日、序奏とフィナーレの
間に置かれたそれらの肖像が、夜、窓
の開かれたトゥレーヌの客間での戯れ
を思い出させるであろう、と期待して
いる」と書いている。
この作品が完成した1936年は、主催者
であり友人であったリュエナール婦人
が亡くなった翌年であった。彼はこの
作品を「リュエナール叔母の想い出
に」捧げたとしている。
◆1 Préambule(前奏曲)
◆2 Le Comble de la distinction(変奏1.分別の極み)
◆3 Le Coeur sur la main(変奏2.手の上の心臓)
◆4 La Désinvolture et la discrétion(変奏3.磊落と慎重と)
◆5 La Suite dans les idées(変奏4.思索の続き)
◆6 Le Charme enjôleur(変奏5.口車の魅力)
◆7 Le Contentement de soi(変奏6.自己満足)
◆8 Le Goût du malheur(変奏7.不幸の味)
◆9 L’Alerte Vieillesse(変奏8.老いの警報)
◆10 Cadence(カデンツァ)
◆11 Final(フィナーレ)