小説

□意味わかんね・・。
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「・・・・。晋助ってかなりの鈍感だよね?」
「分かりますぜィ、ぜってー鈍感でさぁ」
神威と沖田は同じクラスの高杉のことを話していた。二人から見て、高杉はどうも鈍感に見えるらしい。
「銀八せんせーの気持ちも全然気づいてないし・・・」
「自分の気持ちにも気づいてませんからねィ。」
二人は厭きれたように同時にため息をつく。
「「早く告白しろ、銀八。」」
小声で同じ言葉を二人はつぶやいた。
鈍感な高杉と中々告白をしない銀八。どっちにも苛立っていた。

――――意味わかんね・・。

神威と沖田が話していた机の10mほど前には高杉と銀八が教卓のところで何やら話しをしている。もちろん、話しに夢中になっていて沖田達の会話には気づいてない。
「なーなー、せんせー」
「何?高杉。」
「沖田達がさ、俺のこと鈍感って言うんだけど・・。」
「んー・・まあ、高杉は鈍感だな」
「先生もそんなこと言うのかよー」
ムスッと頬を膨らませる高杉。可愛くて仕方が無い。高杉は自分では鈍感ではないと思っているらしい。
「可愛いよな、高杉って・・」
「はぁ!?//へ、変な事言うなよ銀八ィ/////」
可愛いなどといわれて、高杉は真っ赤になる。可愛いと銀八は思っていた。
「わー・・晋助が照れてるヨ」
「可愛いですねィ。俺が貰ってもいいんじゃ」
「ダメだよ、晋輔は先生のお嫁さんだから^^」
勿体無いなどと沖田は思っていた。容姿端麗で頭はいいし、運動神経もいい。だが、高杉は不良である。沖田はただ単に高杉の悪友なだけである。
「晋ちゃん、俺さ・・言いたいことあんだけど?」
「ん?何?」
「え、ぇっとさ・・//俺、晋助のことが好きなんだっ!!////」
教室中に響き渡る。話をしていたクラスメイトも、皆シーンとなる。
「え?そんなの前から知ってたぜ?俺も銀八の事、だぁい好きだし」
そういって銀八に抱きつく高杉。
「ま、マジで!?」
パアッと幸せそうな顔を銀八はした。
「居てて面白いし、教師と生徒としてじゃなくて、友達みたいに思えるし」
「え?・・・お前・・鈍感すぎっ・・」
奈落のそこへ落とされたような感覚が銀八にはあった。一方高杉は・・・。
「は?意味わかんねー・・・」
相変わらず鈍感である。
いつか、銀八と高杉は結ばれる日は・・・
うん、きっと来るb


END

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