***sTorY***

□大人の余裕
2ページ/6ページ


ふわりっと風を感じたかと思うと
頬に涙以外の湿りを感じビックリして目を開けると
俺の涙を土方さんの舌が舐めとっていた


「ひじっかたさん?ふぅっ////」


くすぐったさに甘い声が漏れ、身をよじる


「お前さ…
そぉゆう反応したら
どう思うかとか、わっかんねぇの?
だからお前はガキなんだよ。」


ガキ。

好きじゃねぇーよ。
あんなガキ

そうだ
土方さんはそう言っていた。
なんでィ…
駄目押しってわけか
この際だから
嫌いだって言いに来たのかよ…

「この際だから言っとくけど」

やっぱりな…
言われるのは辛過ぎる。
ならいっそ自分から…

「嫌い。なんでしょ?俺が。
言われなくてもわかってますぜィ。」

「はぁ!?
ったく!お前はほんっとなんもわかってねぇな!!!」

抑えていた俺の両手を離し、頭をかきながら
苛々と声を荒げる土方さんを見上げると
怒った口調とは裏腹に
切なそうな表情を浮かべている


「好きなんだよ。総悟、お前が…」


は?好きって言った?
いま、この人、好きって言ったのか?
ねぇ、神様、好きって言ったのか?


覚悟していた言葉と真逆の言葉を言われ
上手く喋れない


「好きって、でも、さっき、好きじゃっ…ねぇって…いやでも、好きって…」

「好きじゃねぇーよ!
人の話しを盗み聞きするよぉなガキは!」

「どっどっちでィ!」


訳わかんねぇ!!


「俺ァな、総悟。」


どさっと顔の横に手をつかれ、グッと土方さんが近づく
真っすぐな瞳に見つめられ
ドキドキと胸が騒ぎだす


「告白を又聞きなんざされたくなかったんだよ。
伝えるなら、盗み聞きなんかじゃなく
自分で直接、お前に好きって言いたかったんだ。
他の奴に聞かれて、答えるのなんか癪だろ?
で、あー言ったわけだが
それ聞いて泣いてるって事ァ
やっぱり俺の事、好きだったんだな」


なっなんでぃ、やっぱりて!
わかってたのかよ!


「でも…だったら、なんで…もっと早く
言わなかったんですかィ?」


「そら、お前がガキだからだ。」


なんでぃ!さっきからガキだガキだって
そりゃ、土方さんから見たら、ガキだろぉけど
俺だっていろいろ考えてるんでぃ!


ガキだと繰り返し言われ
ムッとなる
胸倉をグッと引き寄せ
土方さんの唇に自分の唇を押し付けた


「総悟!?お前っ…なにすんだよ!」


驚きで見開かれた目を見つめながら答える


「キス。でさァ。
人が黙って聞いてりゃ
ガキだガキだって…
俺だって、こんくらいの事出来るんでェ。」


「お前…やっぱりガキだな。」


呆れた様に呟く土方さんにカッとなり


だから、ガキじゃねぇ!


俺が反論するより早く
唇を塞がれる


「んっ…ふぅ…んん…ぁっ」

土方さんの舌がどんどんと俺の唇を割って入ってくる
深く絡ませ、咥内を舌先で刺激される


初めての感覚に頭がボーッとなり
甘い吐息が漏れる


「キスってのは、こぉゆうもんだ。
わかったか?」



唇の端から溢れた唾液を土方さんが舐めあげる


「んんっ…はっ///」


「だからー!
そんな反応したら
どぉ思うかとかわっかんねぇのかよ!
これだからガキは…」


ちっと舌打ちをし
再びキスをする


「ゃっ…土方さん?んっ…んん…」


「お前が悪ぃんだぞ。
こんな状況で、キスなんかしてきて
俺ァもう我慢しねぇからな。」



「なにを?んんっ…ふぅ…んっ…」



自分が喋るだけ喋ると、俺には喋るスキを与えてくれず
次々と深いキスを落とされる


「ふふっ、キスで感じてんのか?
そんなにとろんとした目で見上げてきて…
たまんねぇな。」


「感じてなんかっ////」


「いーから、いーから。
感じてなかったら
ココ、こんな事にはなんねぇだろっ」


「ひゃぅっ!なっ…土方っさん…ゃっ…!」


下半身を撫で上げられ変な声が出る


「すげぇ、硬くなってるじゃねぇか。」


ニヤニヤと見下ろされ
いたたまれない気持ちになり
ぷいっとそっぽを向く

「うるせィ…」

「ちゃんとこっち見てろよ」


再びグイッと顔を抑えつけられて
真正面から見下ろされる
胸がドキドキと激しく音を立て出す
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ