***sTorY***
□おまじない
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総悟ぉぉぉ！！！！
耳をつんざくような怒鳴り声が飛んでくる
るせぇーなぁ…
「なぁんですかぃ？今日はまだ何もしてやせんぜ？」
「ったく！だらしねぇ格好してねぇで
ちゃんと服着ろ！！！」
バサッと上着を投げつけられる
わっぷ！
なにしやがる！！
キッと睨むと
ほんの少し頬を赤らめ、いーから着てろ！
そう小さく怒鳴る
ったく、あっちーからシャツ脱いでんのに
なんでこんな暑そうな服着なきゃなんねぇんだよ…
へぃへぃ…
適当に返事しながら上着を肩にかけふらりと歩きだす
「おぃ！どこ行くんだ！服着ろよ！！」
「風呂上がりであっちーのにこんな分厚い上着なんざ着てらんねぇですよ。部屋、戻りまさぁ…」
「ちょっと待て！なら、これ着てろ！！」
ぐいっと土方さんの脱ぎたてのＴシャツを渡される
なんだよ、このマヨネーズ柄のだせぇＴシャツ…
文句を言おうと土方さんを見つめると
「！！！」
言葉を失う
なんつーいい体してんだ！？この人…
無駄のない、だからといってどっかのゴリラみたいに
モリモリじゃなくて
鍛え上げられた品やかで強靭な体
腰なんかもくびれてて、胸板はしっかりしてるし
そのくせ艶っぽい
触りてぇ…
自分の考えにハッとする
周りの目線もなんだか土方さんに集まってる気が…
なんか、ムカつく！
チッ！舌打ちをして
「土方さんこそ、ちゃんと服着て下せぃよ！！！」
最初に投げつけられた分厚い服を投げ返す
「わっ！おめぇ、これ…」
「人に渡しといて、暑い。だなんて言いませんよねぃ？」
極上のスマイルで聞くと
あったりめーだろ
ちょうど、寒いと思ってたんだよ！
なんて強がりながら上着を着込んでいる
ぜってぇ暑いだろ…
ふっと笑い、投げつけられたＴシャツをズボッと着る
「でけぇ、ダセィ、タバコくせぃ」
ひとしきりの文句を言ってると
土方さんは上着の腕捲りをしている
捲る側から袖を下ろす
「総悟！おまえ、何すんだよ！」
「やだなー、土方さぁん。身嗜みはキチッとしねぇといけねぇや。」
ねっとニコリ微笑むと
なんだかわかんねぇがゴホゴホとむせながら袖をおろしている
変なとこ、素直だよな〜
さ、部屋に戻るか…
ぶかぶかのＴシャツを着ながら布団に寝転ぶ
Ｔシャツから漂う香は、ほんの少し、苦くて甘い
土方さんの匂い…
いい匂い
にしても…いい体してたなぁ〜
土方さんの体からはもっといい匂いしてるのかな？
とりあえず、Ｔシャツ返すか…
また上半身裸だと文句言われそうだし
自分の服に着替え土方さんの部屋に向かう