Get&Gift

□「好き」って言っても良いですか?
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いつしか、ずっと君を見てた。

いつしか、君の事を好きになってた。







まただ。

モヤモヤする…。


「それでですねっ、豪炎寺さん……って、聞いてるんですか?」

「…あぁ」




ふと気づけば君の事をずっと目で追ってた。

だから嫌でも目に入ってしまう……。

君と虎丸くんが話している所。


そんな些細な事でもこんな気持ちになるなんて……………思わず溜息が出た。



「ふーぶーきーくんっ!」


急にポンと肩を叩かれ驚いて振り返ってみるとヒロト君がいた。

「どうしたの、溜息なんてついて?悩み事?」


赤い髪がさらりと揺れて僕の顔を覗き込んでくる。

「べ、別に…何でもないよ…」

「嘘」

「…へ?」

あまりにもハッキリと否定されたものだから思わず上擦った声が出てしまった。


「な、何で…そんな事言うの?」

「だって、最近溜息ばっかついてるよ?絶対何か悩んでる」

「……う、」

「俺で良かったら話してよ。ホラ、ここ座ろう」


そう言ってヒロトくんは芝生の上に座り、その隣を手でポンポンと叩いた。


その横に遠慮がちに座って暫く黙っていたらヒロトくんが口を開いた。


「最近仲良いよね、虎丸くんと豪炎寺くん」

「え…あ、うん……」

またモヤモヤした気持ちが沸き起こってくる。

その時、


「……好きなんでしょ、豪炎寺くんの事」

「え……?」


突然そう言われた。


「な、なんで、それを…?」


「何で…か、いつも君の事を見てるから……かな」

「そ、それって……」



「好きだよ、吹雪くん」



「ヒロト…くん……?」


自分の顔が赤くなっていくのがわかる。


「ずっと、言いたかった…」

「……………」

「でも、ずっと君を見てたら分かっちゃった…………。君が豪炎寺君が好きだってこと、



豪炎寺くんも君が好きだって事。」


「え…今なんて…」


「分かるんだよ…ずっと…見てたから……君が豪炎寺くんを見るのと同じように」


「ヒ、ヒロト…くん…」

「返事は良いよ…分かってるから……」

「ごめん………」



「じゃあ…頑張ってね」

そう言ってヒロトくんはふらりと立ち上がって歩き出した。


僕は慌てて立ち上がってヒロトくんを呼び止めた。


「ヒロトくんっ!!…えと、あの………ありがとう!!」


他に何か言わなくちゃいけなかったかもしれない。

でも、出てきた言葉はそれしか無かった。


ヒロトくんは振り返って、僕に微笑んだ。

「諦めたワケじゃ、ないんだけどね」


そう言って困ったような笑みを見せて去って言った。



暫くそこにぼんやりと立ち尽くしてふと我に帰る。


そうだ、言わなくちゃ。


気づけば君の元へと走ってた。

「豪炎寺くんっ!!」

「吹雪、どうかしたのか?」

「あのね……言いたい事があるんだ」


「何だ……?」



すぅ…と息を吸う。

ヒロトくんの顔が浮かんだ。

虎丸くんの顔も浮かんだ。


一緒ためらいが生まれた。


ごめんね。

でも、


「あのね……」





「好き」って言っても良いですか?



その後、イナズマジャパンに一組のカップルが誕生したのは言うまでもない。






――
お待たせしました!

リクエストいただいた時から何となくこんな感じの話だろーなーと、思っておりましたが……、

なんか想像以上にベタでgdgdですね、すいません…;

書き直し受け付けますので!

これからもよろしくお願いします!
では。

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