Get&Gift

□ふぶきゅんはメイド様!
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欲望に支配された四人に吹雪を負かす事はたやすかった。

各々透視の如くカードを見破り決着はあっという間に付いた。



そして……


「ほら、吹雪!約束は守る!」

「良いから着ろよ!」

「う…うぅ…やだよぉ……」



話は冒頭へと繋がる。

「吹雪、嘘は良くないぞ!」

「で、でも……」

「こうなったら力ずくで……」

鬼道の呟きに皆が吹雪に襲い掛かる体勢をとったとき吹雪は危険を察知したのか、

「分かったよ!……き、着れば良いんでしょっ!?」


と顔を赤らめて言った。


やけくそ気味にメイド服を掴んだ後、皆を振り返り吹雪は言った。

「皆着替えてる間後ろ向いててね!…ぜ、ぜったい振り返っちゃ駄目だからね!!」


…お前は女子か。

と、皆は心の中で突っ込んだが、

まぁ着替えている姿―それが女装なら尚更人に見られるのはいい気分ではない。

今は吹雪に従い後ろを向いて待つ四人であった。



微かな衣擦れの音に四人はゴクリと喉を鳴らした。


しばらくして、


「吹雪ぃー、まだかー?」


円堂が前を向いたまま言った。


「ま、待って……」

吹雪は焦ったように言う。

「どうかしたのか?」


また鬼道が前を見たまま言う。


「ファ…ファスナーが…」

「「「「え?」」」」


吹雪がそう言った瞬間、興奮と期待が混じった4人の声が重なった。

「…せ、せなか………手が届かない…」



「「「「俺が閉めてやる!!!!」」」」


4人が一斉に振り返るとそこにはこちらに真っ白な背中を晒した吹雪がいた。


「ちょっ…ちょっと!振り返らないでって言ったよね!?」

半ば泣きそうな顔で吹雪は振り返った。

その吹雪のが身に纏っていたのは、まだ真っ白な背中を惜しみなく晒したミニ丈のメイド服だけであった。

つまり、脚は下着が見えるか見えないかという絶妙なラインより下―日焼けなど知らないと言ったような真っ白な足が完全に露出されており…………………

「ふ、吹雪ィィィィィ!!!!か、可愛いぞハァハァハァ………」


つまりは豪炎寺ひとり気絶させるに足る色気を醸し出していた。




―豪炎寺、戦闘不能。


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