Get&Gift

□ふぶきゅんはメイド様!
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「ごっ、豪炎寺くん!?」

驚いた吹雪はあわてて倒れている豪炎寺に駆け寄った。

そして豪炎寺は吹雪を見上げて一言…


「吹雪のパンツが見えr…」
「「「死ねぇぇぇぇぇぇえ!!!!!」」」


―豪炎寺、再起不能。

なぜなら円堂、風丸、鬼道に渾身の蹴りを喰らわされたからである。


そして次の瞬間には豪炎寺を戦闘不能にした三人は既に豪炎寺の存在を忘れ去っていた。


「さて吹雪、背中のファスナーは俺が閉めてやろう」

「ふざけるなよ鬼道、それは俺がやるってばよ」

「いや、俺だ。円堂」


…またバトルの勃発である。


その頃吹雪は、

「ケ、ケンカしちゃ駄目だよ〜」

この争いを止める術を知らずただ不安げに三人を見つめるのであった。




そんな時、

「お兄ちゃん!」


皆は一斉に振り替えった。

声の主は、音無春奈だった。――メイド服を纏った。



「は、は、ははは…春奈っ!な、何だその格好はっ!!!!!!」

鬼道はロボットのようにカクカクとした動きで音無こと可愛くて仕方ない妹に声をかけた。


「おぉっ!!吹雪センパイがやっぱり着たんですねっ!可愛いですぅ〜!」


「えっ、お、音無さんどういう事……」

吹雪はたじろぐ。

「吹雪センパイって皆が可愛い可愛いって言ってるから可愛い格好をさせたらみんな喜ぶかな〜って思って!でもでもフツーに置いても着ないだろうと思って、キャプテンならなんとか吹雪センパイに着せるんじゃないかと思って、キャプテンの部屋に置かせて頂いた所存でありますっ!」


ビシッ、と敬礼のポーズを取り、音無はペラペラとそんな事を言った。


「え、じゃあこの服は音無のなのか?」

風丸がそう言って吹雪を振り返ると、吹雪は自分の格好を思い出したように、肩をびくりとさせた。

「はい!そうやって恥ずかしがる姿も…可愛いですっ!」


音無のテンションは相当高いらしい。
親指を吹雪に向けて突き立てていた。仮にも先輩なのに。

この瞬間、吹雪以外の男性陣は、音無の趣味を理解した。

当の吹雪は「ど、どうしたの…?」と状況について行けなくなっていた。


「エヘヘッ、出来心で私も着ちゃいましたよぉ〜!可愛いですか?」

相変わらずのハイテンションで音無はポーズを決めた。

鬼道はその瞬間、鼻から大量の血液を噴出し、意識不明となった。

円堂と風丸はそれを見て、非常に残念な兄妹だと感じたという。



「き、鬼道くんまで……」


唯一状況についていけていない吹雪は非常に困惑していた。
吹雪にしてみれば計2名のチームメイトが原因不明に倒れたのだ。
戸惑わない筈がない。
恐怖すら覚えた。


そして、その恐怖は、また、他の人物2名に向けられるのであった。




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