coupling

□シルシ
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「ちょっ…レンッ、待って…っ」


「待てない」


「ひゃっ」




レンはリンに迫り寄り、リンを壁際まで追い込む。リンはレンから逃れようと必死にレンの肩を押すが、ビクともしない。




「あっ、あり得ない…っ、ちょっ、やだっ…」


「おまえに拒否権はないだろ?」




レンはリンの首元に顔を埋め、首筋に紅い華をパッと咲かせた。




「っ…もぉ、レンッ、そんな目立つトコ…やだぁっ」


「だから、おまえに拒否権はないんだって。どうこうしようが、オレの勝手だろ」




───レンが怒っている理由はただ一つ。
レンの彼女であるリンが兄的存在のカイトにベタベタしていたからである。それを見たレンはムカついて、今リンに迫っているのである。




「リンはさーもう少し自覚しろよ。オレのモンだってこと」


「し、してるよぉー」


「してない」




レンはまたリンの首筋に紅い華を咲かせる。




「もうっ、幾つ付ける気なのよっ! しかも隠せないトコばっかり…っ」


「おまえはオレのだっていうシルシ、いっぱい付けとかないとな。他のヤツが寄って来ない様に」


「んっ…寄って来ないよぉー」


「どうだか。おまえ可愛いし、人懐っこいトコあっから、ホイホイ来んじゃねーの?」


「き、来たのはレンでしょー?」


「……もう黙って、」




レンはそう言うと、リンの首元から顔を上げ、リンの唇を塞いだ。




「んんっ」




逃げ惑うリンの舌をレンは追いかけ、執拗に絡める。飲み下せなかった唾液がリンの口端から零れる。




「んっ…レ…ッ」




酸素量が薄くなって、苦しくて、リンはレンの胸板を叩いた。
レンは惜しむ様に唇を離す。


リンの頬は紅く染まっていて、瞳も少し潤んでいた。そんなリンにレンはドキッとした。




「はぁ…っ」




漏らした吐息も艶がかかっていて、レンの理性は音を立てて崩れた。




(もう我慢出来ない。イタダキマス)(ちょっ…レン! 押し倒すなぁーっ!!)(無理。だっておまえ可愛過ぎ)(っっ……ばかっ)




END

2010.10.14




ヤキモチ妬きなレンくんでした(^^)

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