絵本
□うそつき
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酷い戦いだった。
何百人もの部下が死んだ。
誤って敵の陣地へと入り込んでしまった雲雀と獄寺とボンゴレ10代目、沢田綱吉。
3人ともなんとか生きていたが、今度ばかりはさすがに数が多すぎる。
目の前には何千と言う敵。
それに、ボンゴレの応援が来るまでには時間がかかる。
そんな時だった。雲雀が、獄寺に一言。
「綱吉を安全な場所に」
その一言で全てを悟った獄寺は綱吉を抱きかかえた。
「…わかった。死ぬんじゃねぇぞ、雲雀」
「…恭、弥さん…?ちょ、離して隼人!!」
獄寺の腕の中で必死にもがく綱吉。
「それは出来ません10代目」
「命令だ!離せ!!」
「出来ません。緊急時においては、ボスの安全が最優先となります」
強い口調で獄寺が言った。
「そんな…ッ、恭弥さん!ひとりで行っちゃダメだ!!」
「僕は群れるのが嫌いなんだ。」
トンファーを構え、歩きだす雲雀。