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□ふたりの在り方
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ドンッ━━…
響く銃声。
撃たれたのは銃身。
弾き飛ぶ愛銃。
銃の持ち主は目を細めて。
上出来だ、と零した。
もはや俺は、教師であったこのヒットマンよりも強い。
契約が切れたあの日、
別れを告げられたあの日から、
俺は誓った。
愛するこの人が死ぬとき、俺も死のうと。
お前は今、何を考えてる?
俺は心が読めない代わりに、
いつしか心を隠すことが上手くなっていた。
ねぇリボーン。
お前は今、何を考えてる?
俺は…
「ツナ」
色々な考えを巡らせていたら、リボーンに睨まれた。
「怖い?」
にっこり微笑むとお前は、調子にのんな、と一言。
俺を殺すように依頼されたそうだ。
別に俺は驚かなかった。
嗚呼ついに。
嗚呼ついに。
皮肉だね。
あんなにも恋焦がれたお前のその胸を、
撃ち抜く日がくるなんて。
「リボーン」
俺は銃を向けたまま歩み寄る。
「ツナ」
名前を呼ばれ、なに、と言いながら俺はお前の胸に銃をつきつける。
「お前は今、何を考えている?」
「何だと、思う?」
クスクス笑いながら俺は黒い瞳を見上げる。
「知るかよ」
「アハハ、なんだよそれ〜」
一見、和やかな会話だが、空気は張りつめたまま。