梔子隊

□第五話
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その日の夜、柳生は仁王に電話をかけた。


ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ


プルルルル――――


「もしもし。マサ、今大丈夫ですか?」
『おう。何の用じゃ?』
「今日、AKUMAの様でAKUMAではないモノを破壊しました」
『AKUMAの様でAKUMAではないモノ?』
「はい。外見は胸に穴が空いたある意味レベル2の様でした」
『んで、強さは?』
「レベル1相当です。それと………」
『それと?』
「見える方と見えない方がいるようで、切原君は見えていないらしいです。角度次第では姿を消せるって可能性もありますが………」
『…………まるで、幽霊みたいじゃのう。そういや、ヒロ』
「何ですか?」
『子供の頃からヒロは幽霊見えたよな』
「………不本意ながら」
『最近、俺も見える様になったんじゃ。んで、一人の時にヒロが言ってるじゃろう奴じゃと思うんを一回見とるナリ』
「初耳ですよ! そんな話!」
『始めて言ったかんのう。話しを戻すぜよ』
「………はい」
『そん時見たソレから幽霊と同じ気配を感じたナリ』
「という事は……あちらの世界のAKUMAとこちらの世界の悪霊は似たようなもの?」
『ああ。恐らくな』
「AKUMAと違い、切原君が見えないのが厄介ですね」
『明日の放課後にでも赤也も入れて対策会議、開くかの』
「なら、明日マサの家にお邪魔しても構いませんか? 今不意にマサのご飯が食べたくなりました」
『よかよ。じゃったらそげん時に赤也を呼ぶか』
「では明日、楽しみにしています」


ぴっ


この時の彼らが緊急性が無いと結論付けての判断だった。




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