IFの世界〜偽りの真〜

□第二話
1ページ/7ページ

昼休みにブン太が幸村の教室を訪れていた。
化学の教科書を借りたついでに、前から気になっていた事を聞く事にしたらしい。


「なあ、幸村君」
「何?」
「赤也と幸村がいつもやってる『おまじない』っていつからやってんの?」


ブン太は長話をする気満々らしく、前の人の椅子に越しかける。


「確か、頭痛が起き出してからだから…………小学生の時かな」
「って事は………8年ぐらいか。幸村君も大変だな」
「そうでもないよ。酷かったのは『おまじない』を始めた当初だけだし」


笑いながら否定をし、ロッカーへ教科書を取りに向かった。


「あの時が一番、ゾレアが元気だったから………ね」


一人でこっそりと呟く。
教科書を探しながら、幸村は赤也と出会った頃の事を思い出していた。





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ