IFの世界

□もう一つの地上
1ページ/4ページ

赤也がイノセンスを回収してから一週間近くたった。

赤也「はっ! ふっ!」


ホームに戻った赤也は一人、運動場で剣を振るっている。


赤也「やっぱり……。何でこんなに慣れてるんだ? あの夢と関係あるのか?」


赤也はイノセンスを手に入れてから毎晩、不思議な夢を見ていた。
夢の中には髪の色以外全く同じ双子と幸村に瓜二つな人がでてくる。
そして、夢の中の自分は『闇を切り刻む者』(ブラット・ビースト)を自在に操り、仁王達と同じイノセンスを持った双子と共にAKUMAとノアと呼ばれている人達、そしてエクソシストと戦いながら旅をしていた。


赤也「こい『闇切』」


剣から靄の様な物が現れると真っ黒い獣になる。


赤也「お前も色が変わっちまったな」


そう言いながら獣を撫でる。


赤也「全部見たら、何か分かるのかな?」


答えが返ってこないのを分かって獣に聞いてみる。しばらくすると遠くの方から仁王がやって来た。


仁王「お、此処におったか。探したぜよ」
赤也「仁王先輩。なんか用だったッスか?」
仁王「おう。明日帰るんじゃが、帰る前にテニスせんか?」
赤也「勿論ッスよ!」


闇切を剣に戻すとそのままイノセンスをネックレスのサイズまで小さくして首にかける。
そして、仁王にくっついて移動を始めた。


赤也「ってかホームにコートなんてあるんッスか?」
仁王「手作りのが一つだけな」
赤也「へえー。もしかして先輩らが?」
仁王「おう。こっちに来てるからって言い訳は出来んし、使えんからのう。それに、」
赤也「テニスが好きだからッスか?」
仁王「勿論」


テニスコートは裏庭の片隅にポツンと存在していた。手作りにしてはかなり本格的なコートである。
先に柳生が色々と準備をしてくれていたようで、今すぐにでも試合が始められそうな程だ。


赤也「思ってたより本格的なコートッスね」
仁王「そりゃあ、何百年とかけてここまで作り上げたからのう」
赤也「へえ。」
柳生「あ、お二人とももういらしたんですか」
仁王「あ、ドリンクまですまんのう」
柳生「いえ。お昼ご飯を作っていだだいたついでに作らせて貰ったのでそんな手間ではありませんよ」


そう言って木製ベンチに籠を置き、籠からドリンクホルダーを三つ出した。


柳生「赤い印が付いているのが切原君、青がマサで黄色が私です」
赤也「色々あざッス」
仁王「さて、順番はどうする?」
赤也「ジャンケンで同じの出した二人で、でいいじゃないッスか?」
柳生「そうですね」


じゃんけんをした結果まずは赤也と柳生からになった。








.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ