IFの世界のIFの話
□嘘と真実
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何処か暗い部屋の隅っこで、双子がくっついて座っている。
「ひろ、ずっといっしょじゃよな?」
「もちろん。なにがあってもいっしょなり」
「うそやなかよな?」
「うそはつかん。それにバラバラになってもおそろいのゆびわとかみのけがあるからぜったいにみつけるぜよ」
ぎゅっと二人は抱きしめ合う。
ずっとこのまま二人で居たいという意志を示すかの様に。
――――――
そこで彼の目が醒めた。
額に汗を滲ませて。
顔を洗ってすっきりしようとこっそり部屋をでる。
「………柳生?」
僅かな物音に眼を覚ました柳と
「……………」
柳と同じ理由で眼を覚ました片割れに見られているのも知らずに。
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