梔子隊

□第十二話
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柳生・幸村ペア


この二人は学校を中心に聞き込みを行った。


「収穫無いね」
「ですねぇ」


だが、入る情報にこれといって有力な物はなかった。
途中で小さい頃の仁王の様な少年とすれ違い、変わったというか、変な人形を見つけた。


「幸村君、私の見間違いでしょうか?」
「奇遇だね。俺にも見えてるよ」


その人形は物影に隠れながらどこかに移動している様だ。
幸村はその人形を思いっきりわしづかみにして持ち上げてみる。


「ひでぶ!?」
「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、幸村君!?」
「あ、喋った」


そんな幸村の行動に柳生は目を丸くする。


「綿出る! そんなに強く握ったら綿出る!」
「ああ、ゴメン。逃げられたら嫌だからつい。君は整じゃないみたいだね。鎖も無いし。」
「俺様の名前はコン、誇り高き改造魂魄だ。」
「俺は幸村精市。一応死神だよ」
「って事は、姐さんを探しに来てくれたのか?!」


今にでも泣きそうな程目に涙をためている。
そんなコンに柳生は疑問を投げかける。


「『姐さん』とはどなたの事でしょうか?」
「姐さんは死神の朽木ルキアってぇんだ。昨日の夜から帰ってこねえし、探しに行った一護も帰ってこねえし、俺、俺……」


我慢が出来なかったようで豪快に男泣きをしだす。
幸村が慰めていると目の前に柳生にとって見知った相手がいきなり現れた。


「一護君………!!」







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