IFの世界のIFの話
□双子、再会
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〜柳生視点〜
なんて、懐かしい夢を見たのでしょう………。
いつの頃か、なんて忘れてしまいました。
それでも、片割れの存在はひと時も忘れた事はありません。
それは、そこにあるのが当然となっている指輪のお陰かもしれませんね。
「……さて、入学式に遅れないようにしませんとね」
そう呟いて制服へと着替えた。
勿論、指輪を首からぶら下げることを忘れずに。
入学式から一週間たち、同じクラスでブラジルとのハーフらしいジャッカル桑原君という方と仲良くなりました。
「なあ、柳生は部活何入るか決めたか?」
「いえ。どれも興味深く決めかねます」
「そっか。あ、俺さ、小学校から仲のいいダチがテニス部入るって言ってるから俺も入ろうと思ってんだ。よかったら一緒にはいらね?」
「テニス部、ですか……仮入部、してみまようかね」
そういうことで私たちはテニスコートへと移動した。
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