IFの世界のIFの話
□嘘と真実
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次の日も激しい練習をこなして夜が来た。
皆は寝る前の自由時間を使ってトランプ遊びに興じている。
「皆、明日も早いから夜更かしするんじゃないよ?」
「他の奴に迷惑をかけたら明日の練習量を増やすからな」
真田の脅しを小耳に挟みながらもジャッカルが罰ゲームを実行する。
(なんだか今夜は寝れる気がしません)
そう思っていると、柳に夜の散歩に誘われた。
柳生は二つ返事で了解する。
「それで、用事は何でしょう」
「今日のお前は寝不足気味とデータにあってな。練習には響いてなかったが、理由は知っておきたい」
「大した事ではありませんよ。嫌な夢を見ただけです。もう一度寝るには目が冴えてしまって」
「そうか。無理はするなよ」
それだけだ。と言うかのように一人先に部屋に戻る。
「それはもう遅いですよ。当時の私に言ってあげて下さい」
柳に対しての返事だったが独り言の様に呟いた。
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