IFの世界のIFの話

□僕らはこんなに大きくなりました
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四天宝寺に着くと、学校という空間が珍しいのか、忙しなく辺りを見渡していた。


「オサムちゃんか部長に許可取らんとな」
「許可?」
「せや。やちるがテニス見学してもええか未だ聞いてへんねん」


職員室に向かって歩いていると、偶然部活に向かう鉄と出くわした。


「財前はん、その子は死神やな?」
「そうです。俺の幼なじみ……みたいなモンで、十一番隊副隊長のやちるって言います。やちる、この人は俺の学校での先輩で滅却師の石田銀、通称師範や」
「石田銀や。俺の事は好きに呼んでくだはれ。副隊長はん」
「じゃあ、ピカリンね。今日はひー君のテニスを見に来たの!」
「さよか。楽しんで行きなはれよ」
「うん!」


オサムと白石は部室にいるとの事で、そのまま三人で部室へと向かう。
本当に部室にいた顧問らから意外とあっさりと許可を貰ったついでに、白石は要らない情報まで提供した。


「あ、今日氷帝来るからよろしゅう」
「は?」
「……これまた急やな」
「やって、急に教えた方がおもろいやん」


と、顧問が言った瞬間、光は部室の備品であるハリセンをオサムの頭に全力で叩き込む。


「いってー………」
「きゃははは」
「グル……」


楽しそうに、昔の様に笑うやちるに釣られて光も喉を鳴らした。
三人もそこにいる事を忘れて。


「とりあえず二人はとっとと着替えてアップしてこよな。ってか、財前は犬やったん? 猫やと思っとったわ」





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