修ちゃんと噂の彼女

□私たちの出会い
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先「はいみんな、今日から新しいお友達が増えるから注目!」
「ほんとー??」
「せんせーはやくー!」
先「里佳ちゃん、入ってきて!」
里「は、はい」
先「自己紹介できるかな?」
里「えっと…おおさかからきました、いがらしりかです…よ、よろしくおねがいします!」
「なんだおんなのこかぁー」
「どんなこなんだろー!」
先「それじゃ里佳ちゃんは…ここかな!」
里「はいっ」
「ねーねー、いっしょにあそぼー!」
里「うん!なにしてあそぶんー?」
「おままごとー!」
里「おそとであそばへんの?」
「おんなのこだもん、おままごとだよねー!」
「うんうん!…ねー、あのこへんなはなしかたするねー」
「おそとであそぶとかいうし…わたしたちだけであそぼーよ」
里「いっしょにあそぶんやないの??」
「やっぱりわたしたちだけであそぶ!こっちこないでね!」
里「え…まってや!…あ、あんたらいっしょにおそとであそぼーや!」
「おまえみたいなへんなやつやだ!こっちくるなよ!」
「そーだそーだ!」
里「え…」

転入して私はすぐに独りになった。
関西弁で話したり、女の子なのに外で遊ぼうとすることを
受け入れてもらえなかったらしい。
でも…「彼」は違った。

修「…りかちゃん、だよな?」
里「え…?う、うん」
修「おれといっしょにサッカーしないか?」
里「ほんま!?うちめっちゃサッカーすきやねん!」
修「そうなんだ!じゃあやろう!」
里「うん!」

「彼」…そう、豪炎寺修也。
私の…好きな人。
独りだった私を救ってくれて
守ってくれるかのように
一緒にいてくれた。
私の…大切な人。

修「りかちゃん、サッカーじょうずなんだな」
里「おおさかでもやっててん!」
修「へぇー、こんどいえにあそびにこいよ、いっしょにサッカーしよう!」
里「うん!うちのいえもあそびにきぃや!」
修「おう!それっ!」

それからお互いの家に遊びに行くようになった。
修ちゃんは友達を家に呼んだことがなかったらしく
お父さんもびっくりしてたみたい。
私の両親も会ってみたいというから
家族で修ちゃんの家に行ったこともあったなぁ…
親同士で話してたみたいなんだけど…
何の話してたんだろ?

修「おれ、しょうがっこうでもサッカーやるつもりなんだ」
里「いいなー!うちもやりたいなぁ」
修「じゃあさ、いっしょにチームはいってやらないか?」
里「チームとかあるん??やりたい!」
修「ああ、じゃあ約束な」
里「うん!」

幼稚園は修ちゃんがいてくれたおかげで
毎日が楽しく過ごせた!
そりゃあいじめもあったし
つらい時もあったけど…
修ちゃんが一緒にいてくれてたから大丈夫!
卒園して、小学校に入学してからも
修ちゃんは一緒にいてくれた。
サッカーチームに入ってからは
友達だってできたし!
吹雪士郎くんと吹雪アツヤくん!
今でも二人とは大の仲良し!
そういえばあの頃から修ちゃんのこと…
好きになったんだったなぁ…
あ、小学校でもまた約束したなぁ

修「今日も楽しかったな」
里「うん!やっぱりサッカーはええよね!」
修「ああ!俺、これからもずっとサッカーやるよ」
里「うちもずっとできたらええなー」
修「だからさ、約束しないか?」
里「なんのー?」
修「これからも2人で、ずっとサッカーやっていこうな」
里「−っ!!う、うん!約束!」

あの約束をした日に修ちゃんの笑顔をみて
なんでだかあの頃はわからなかったけど
すっごくドキドキしたんだよね
それから意識するようになってて…
いつのまにか好きになっちゃってた。
これが、私たちの出会い!
そして、私の初恋…かな。
でも、まさかあんなことになるなんて…
この頃の私はまだ知らなかった。

to be next book...
 

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