「シカマル…何やってんの」
ポカポカと暖かい昼下がり、不機嫌そうなナルトがシカマルに問いかけた。
「めんどくせーけど飾ってやってるんだろ、鯉のぼり」
そんなナルトに見てわかんねーのか、とシカマルが答える。
そして今度はこっちの番、とでも言うようにシカマルが質問を投げる
「お前はなんでそう不機嫌なんだ?」
めんどくせー、と頭を掻きながら。
「不機嫌なんかじゃない」
そう言いながらプイ、と横を向くナルトにかわいいな、なんて末期な事を思いながらシカマルは手招きする。
その手招きに「何だよ」と膨れながらもナルトが近づくとシカマルはナルトの手を思い切り引っ張った。
その勢いでナルトは前に倒れる。
いきなりの事で受け身を取れていないので襲い来るであろう衝撃に備えて目をギュッと瞑る。


しかし、いつまでたっても痛みは来ない
そのかわり何か柔らかい物が自分の体の下にあることが分かった。
「なっ、にすんだ!シカマル!」
下敷きになっているのがシカマルだと気づくと顔をナルトは真っ赤にして急いで退こうとする。
しかし、退くよりも早くシカマルが腰に腕を回したので叶わず、本格的にシカマルに抱き込まれる形になってしまった。
「ナルト、そんなに拗ねんなよ。めんどくせー」
「拗ねてなんかないって言ってんだろ!!」
シカマルが言った言葉にナルトがむきになって怒るのを見て「それが拗ねてるって言うんだよ」とクツクツ笑うせいでナルトはさらに顔を赤くして「うるさいっ!!」と怒鳴ってシカマルから逃れるために腕の中で暴れ出した。
それに対しシカマルはなにもないかのような顔をして喋り始めた。
「今日は子供の日だからな、不機嫌なガキの望むこと、なんでも聞いてやるぜ?」
その言葉に暴れていたナルトの動きが緩くなる。
「もちろん、起きた時隣にいなかった分もあわせて一日中な」
これがとどめとばかりに発せられた言葉はナルトの動きを完全に止めた。

シカマルは反論が無いことを肯定と取って話を進める。
「さて、これからどうしましょうか?お姫様」
もちろん手の甲へのキスも忘れずに。


さて、一緒に何をしようか。







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