ほんだな

□思ひでて 恋しきときは 初雁の 泣きて渡ると 人知るらめや
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「先生この和歌ってどういう意味か教えてもらいますか?」

さくらと知世は
失礼します
と職員室に入ると国語の先生の下へと向かい訊ねた

「あぁ・・・この歌ね
この歌は恋歌よ」

「ほえ?恋歌」

教えてくれた先生の言葉に聞きなれない言葉が混ざっていてさくらは首をかしげた

「恋のさまざまな状況を歌った歌ですわ」

知世がさくらの様子を見て言うと、先生はさらにそれに続けて言う

「そう、それでこの和歌の意味はね

あなたを思い出して、恋しくてたまらないときには、初雁が鳴きながら空を渡るように、あなたの家の辺りを泣きながら歩き回っていることを、あなたはご存知でなのでしょうか・・・

という意味よ」
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