うみをこえて
□プレゼント
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もうすぐマルコの誕生日。
プレゼント、何がいいのかな?
マルコはおしゃれさんだから服は沢山持っているし、寒くてもあまり普段と服装変わらない。
急な戦闘時に、邪魔にならない程度の装飾品しか身に付けていない。
「何か良いものはないかしら、ね?」
傍らの卵に問いかける。
温かいそれはまだ動きはしない。
あと3日もすれば、声に反応して中の雛が動きだすだろう。
食べ物にも執着無さそうだし…これは直接欲しいものを聞いた方が早いかなと思った。
「マルコ、何か欲しいものある?」
夕食後、部屋でくつろぎながら聞いてみた。
「特にはないねい。」
返ってきたのは、予想通りのセリフ。
この際、サプライズとか無しでいいから、ストレートに聞いてみた。
「お誕生日のプレゼント、何が欲しいにゃん?」
マルコは間をおいてから、くつくつと笑いだした。
頭をくしゅくしゅ撫でながら、それじゃあと切り出した言葉は…
「1日黙って俺に付き合えよい。」
丁度誕生日近くに次の島に停泊するそうで、1日彼の好きに行動するから付いてこいと言う。
それがプレゼントになるのかどうか解らないけど、本人が言うんだからと快諾した。
《つづく!》