D.Gray-man

□ポーカー
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ガタガタ…ゴト…ガタン
簡単にひっかかりそうなカモがいると思って勝負をしかけたのが間違いだったのか。それとも、後から来た白髪の少年の勝負を受けたのが悪かったのか。

俺はガタガタ揺れる列車の中で一人考えていた。

まぁ、考えてもしかたないわな。結果は結果だ。
「よし、少年!もう一回勝負だ!!!」

俺は威勢よく少年エクソシストにタンカをきった。
もうすでに俺意外の二人はパンツ意外丸裸だ。俺がやるしかない。

「何回やっても負けませんよ。……そうだ。ラビもやります?ポーカー。」

相変わらず黒い笑みを浮かべてる少年は、その顔のまま赤髪の少年に話しかけた。

「…え?俺!?ムリムリムリムリ!!そんな怖いアレンみてたらやる気になれないさ!!!!」

一人本を読んでいたラビというらしい少年は、いきなり自分に来た話に首をふった。まぁ、仲間のこんな姿みりゃあ、当たり前だけどな。

「自信ないんですか?ぼくより年上で、ブックマンの後継者なのに??」

へぇ、コイツ、ブックマンの後継者なのか。そういや、千年公が前にそんな奴が居るとか言ってたっけな。つか、白髪の少年は吹っ掛けるのうまっ。手慣れすぎてる。

「それ、今関係ないくないさ!?わかったやればいいんだろ、やれば!!」


こうして、ブックマンJr.と俺と少年のポーカー勝負が始まった。






が、結果が出るのは早かった。
「ロイヤルストレートフラッシュ!!!!」
車内に響く少年の声。
「げ。」
「まーたアレンの勝ちかよ!!もー嫌さ!!俺やめる!!」
コレで13回目の少年の勝利だった。赤毛の少年は嫌気がさしたようで、立ち上がろうとしていた。

俺ははもうすでに靴下とパンツしか残ってない状態だった。
「まってくださいラビ。」
すると、白髪の少年が赤毛の少年を呼び止めた。

「何さ、アレン。」
呼び止められた瞬間、立ち上がろうとしていた赤毛の少年は、中腰のまま止まった。

「身ぐるみ全部、脱いでください。」


…は?何、コイツら仲間じゃなかったのか??でも、ローズクロスつけてるよなぁ??
意味がわからなかったのは俺だけじゃ無かったらしい。赤毛の少年も、盛大な声をあげる。

「はあぁあ!?何で俺が脱ぐしつようあるんさ!!クロちゃんの服取り返したんだから、俺が脱ぐしつようなくね!??」


まぁ、普通に考えたらそうだわな。
すると、白髪の少年は黒い笑みで答えた。

「何かを賭けるからポーカーは面白いんじゃないですか、そちらの瓶底眼鏡さんだって脱いでるわけですし。」

ちらり、と少年は俺の方を見た。
おいおい、俺に話ふるなよ。見てるだけのが面白いのに。

「あれ、俺そんな名前?まーいいや。そっちの少年。あー…ラビだっけ?お前も負けたのに、脱がないのは不公平だと俺は思うけど。」

別に赤毛の少年の脱ぐところを見たい訳ではないが、なんとなく俺は少年側についた。
俺の言葉に、三分ほど悩んでいたラビ(なんかもう名前知ってるんだから名前で呼んだ方が楽だと思う)がようやくちまちまと脱ぎはじめた。

俺も少年も、その姿を見つめる。
つかこいつ、エクソシストなのにほっそー。ま、ソレは少年も同じか。しかし、細けー傷多いな。
そして、パンツ意外すべて脱ぎ終えると、ラビは服を少年に突き出した。
「ほら、コレでいいだろ。」
「はい。しかしラビ、結構細いんですね。」
「それはアレンも同じだろ。つか、あんましみんなよ恥ずかしい。」
ラビは若干頬を赤くした。
ドキッ
………?何コレ。今ドキッつった?コイツに???


そして、俺は一人困惑していた。

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