解読不能

□3
1ページ/4ページ







近所のスーパーにやって来た俺は買い物カゴを片手に店内を行ったり来たり。

セールの卵2パックと鶏肉1パックをカゴに入れ、野菜を見て回る。



「玉ねぎと……もやしも買うか」



もやしって家計に優しいよな、などと考えているとたまに自分が男子高校生だということを忘れてしまう。

でも将来的に役立つよな、きっと。だからいいんだ!



一通り食材をカゴに入れ、お菓子コーナーに移動する。

学校で食べたり夜中に食べたりしてるから、お菓子は必須なわけよ。

太るから夜中は止めろって? バイトで体動かしてるからいいんだよ。



「えーっと、ポテチにチョコに……」



カゴにお菓子を数袋放り込む。ちなみに学校用にはポケットサイズのものを買っている。



「こんなもんでいいか」



レジで会計を済ませて袋に詰め込む。卵、割れないようにしないとなー。

何とか一つの袋に詰め込み、俺はスーパーを出た。










出たのはいいんだが。

さっきから誰かにつけられているこの状況はどういうことだ?

今日の俺は本当にツイてないんだな………俺、何かしたか?



正体不明の追っ手を撒いてやろうかと思ったけど、荷物が多いしこの道は人通りが少ない。

ちょっと遠回りだけど俺は人通りの多い方へ足を運ぶ。



「…………」



人通りが多けりゃ諦めてくれるかな、という期待は外れたようだ。

相変わらず一定の距離を置いて後をつけてくる追っ手に溜め息を吐いた。

仕方ない………走るか!



赤信号に変わりそうだったスクランブル交差点を一気に走る。

追っ手も渡ろうとするが時既に遅し。渋滞気味だった車が走り出し、渡ろうにも渡れない。

俺は一気にスピードを上げてアパートまで走る。遠回りしたせいでいつもより道のりが長かった。




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ