解読不能

□7
1ページ/5ページ







今日は休日。というわけで町に出かけよう!!(目覚まし時計買わなきゃいけないし)



「でも何で比企さんと?」

「梶くんは張り込み、ハルくんは学校の仕事、カイくんは書類整理。
他の子たちも忙しくてね。だから僕が一緒に行くよ」



にっこり笑う比企さんの車に乗ってショッピングモールへ向かっている。



「梶くんの方がよかった?」

「へ? いや、別に……」



確かに一番親しみを感じるのは梶さんだけどさ。でも梶さんじゃなきゃイヤってわけじゃない。

てか、どんな質問だよ。意図が分かんねぇ……。



「ところで時計だけ買うってわけじゃないよね?」

「もちろん。時計だけならわざわざ遠出しないです」



ついでに服も買おうかなって思ってる。俺、服装は気遣ってる方だし。



「何を買うの?」

「服」

「選んであげようかー?」

「……良さそうなのがあったら教えて下さい」



比企さんのセンスを疑ってるわけではなく、選んでもらったことなんて無いから恥ずかしかっただけだ。

そんな俺の心境など分かるわけもなく、比企さんは何色が好き? とか、そのシャツ似合うねーとか言っている。

適当に返しながら、やっぱり梶さんが良かった……と思うのだった。









「んー………どっちがいいかなー?」



デジタル時計とアナログ時計を両手に持ちながら両方を睨む。

前の目覚ましはアナログだったんだよなぁ………。



「何で悩んでるの?」

「両方同じ値段だし、同じ性能だし、どうしようかと思いまして」

「ならデザインで選びなよ」



デジタル時計は青地に白の水玉模様、アナログ時計は白と黒のストライプ模様。

よし、アナログ時計に決定! 水玉は可愛すぎるしな。



会計をして今度はファッションショップの並ぶフロアへ移動する。

休日だから人が多く、俺と同じくらいの奴らがわいわい服を見ていた。




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ