criminal
□FILE.2 Secret Garden
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レイジーの履いているハイヒールが高らかに鳴り響く音だけが、静まり返った廊下にこだまする。
タイトスカートからすらりと伸びる足は、黒いストッキングに包まれているのだが、それすら妙に艶やかだ。
宿直室だろうか?扉の前で立ち止まると、カードキーを使って鍵を開ける。
―― ピッ……
そんな小さな解除音と共に、扉が静かに開いた。
「入っていいわよ。ここなら誰にも話を聞かれる心配はないから」
言いながら、カルノを中へと促した。
「適当に座って」
―― ギシリ……
椅子の軋む音がする。
カルノも勧められるまま、遠慮せずベッドへと腰掛けた。