criminal

□FILE.2 Secret Garden
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「絶対に、誰にも渡さない」

それは、一体誰に対する宣誓か。

問われる前にそっと顔を近付ける。煌の後頭部に手を回して、柔らかな髪の中に手を滑り込ませた。

そのまま、優しく引き寄せて煌の呼吸を奪った。反射で離れようとした煌の頭を自分へと押し付け、逃げる事を赦さない。

多少強引に歯列を割って、深く口付ける。

口腔を思いのままに蹂躙すれば、合間に漏れる吐息が段々と熱を帯びて来るのが判った。

その麻薬にも似た快楽に煌が堕ちるのに、そんなに時間は掛からなかった。

唇を僅かに離せば、細い糸を引く。

その細い糸が、今の自分達のようで。

簡単に途切れてしまいそうで。



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