criminal
□FILE.3 Scarlet Lily
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「しっかし、改めてマジマジ見ると、やっぱり何か仰々しいよねえ」
そんな拓磨と緋岐のやり取りをよそに、改めてサフォズ本部を見渡しながら、紗貴はしみじみと言う。
「そうそう、何か、本格的な秘密基地って感じだよなぁ!」
相槌を打ちながら将は景気良く手元の酒を一気に仰ぐ。
「当然です。一応、極秘機関の総元締めとなる場所ですから。」
気配もなく淡々とした声が突然背後から聞えてきた。
まだ慣れていない紗貴、緋岐そして将は危うくグラスを落としかかる。
「岬、もっと普通に登場しろよ」
呆れて苦笑交じりに拓磨が言うのに、やはり淡々と青年は謝罪を述べた。