under the tale
□daily
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「あら、もう行くの?」
隣で身体を起こす気配を感じて、レイジー・グラツィアは目を開けた。
シーツで自身の豊満な胸を隠しながら、上体を艶かしくしならせると、相手の背中にそっと身体を預ける。
「ああ、仕事だからな」
その言い様は、とても15歳やそこらの少年とは思えない。
―― 荒んでいる
この表現がしっくり来る少年だ。
「時間だろ?」
言って自身の腕時計に目をやる。
機械染みた少年は、どこか感情が欠落していた。
興味がないんじゃない。
彼にとって、全てが無意味なのだ。