under the tale

□imprisoned
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――ギシリ……

ベッドが軋む音に、目が醒めた。

だが、まだ靄が掛かった様に頭が重たい。

「……かが…や……?」

眠気を振り払う様に首を振りながら身体を起こし、まだ口に馴染まない名で呼び掛けた。

その声は、寝起き特有の掠れ声で。

名を呼ばれた煌は、ビクリと大袈裟な程過剰な反応を示した後、身体を強張らせた。

「あ……の……、ごめんなさい……」

―― 起こしてしまって……

背を向けたまま、小さな声で謝る。



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