コードギアス

□この手に、ちっぽけな幸せ
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「……へ…?」



突然のことに、思わず間抜けな声があがる。
目の前の光景に、思わず言葉を失う。

いつも殺風景なほどに片付いた公務室の中が、
色紙のリングでカラフルに彩られ、
机の上には色とりどりの料理と、
真ん中に大きな苺のケーキ。
そしてそのケーキには18本の蝋燭。


「な、ぇ…?」


キョロキョロとあたりを見回して、目に入ったのは

『Happy Birthday KURURUGI!』

という文字。


「もしかして…これ、」

「お前の誕生日パーティーだよ」


ナイトオブスリー・ジノに声をかけられて、そちらを向く。
すると、そこには白い包みをもったジノと、
色取り取りの花束を持ったアーニャがいた。


「ほらコレ。プレゼント!」


ぽん、と手の中におさまった白い包みに、
僕は思わずジノを見上げた。


「どうして………」


言葉を続けようとしたが、
下からアーニャの声が聞こえたので言葉を中断した。


「スザク…はい、これ…。」


少しだけモゴモゴとした声に、パッと下を向くと、
アーニャが花束を抱えていた。


「早く…。息、できない……」


そういわれて、アーニャから慌てて花束を受け取る。
花束の真ん中に白い箱が飾ってある。


「…おめでとう……」


小さな声でぽつりとつぶやく様に言うとアーニャはふらりとイスに座った。




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