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□彼と同じ温度
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「ジョージ…」
「ん?」
好きだよ。笑って。傍にいて。
それから、それから…。
言いたい事は山ほどあるのに
いざ目を合わせると、何も言えない。
彼と同じ温度
「大丈夫。」
ジョージはそう言って微笑んで
そっと肩を抱いてくれた。
フウカから目を離すと、
空より澄んだその目で
雲より遠くをずっと見つめた。
決意を固めるその姿に
掛ける言葉はもう見つからない。
ただ ただ、伝えたい言葉を
必死に伝えようと、
何度も横顔を見上げる。
行かないで。と、言えたら。