氷帝short

□君が知りたくて
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「岳人ってさぁ、」

「うん。」


が知りたくて


「好きな人いんの?」

「は?」

突然聞かれても困る。

「だから、いないの?」

「あー、納豆。」

「人を聞いてんだけど?」

コイツ鈍感にも程がある。
だいたい女子が男子に好きな人いるかどうか
聞いてるんだからさぁ
気があるに決まってんじゃn「居る」

「え?」

今なんと。

「だから、居るっつってんの。」

「まじか。」

「ったく…」

だいたいお前に興味なけりゃ
素直に答えねぇっつの。
こいつこんな鈍感だったか?


「そういう陽はどうなんだよ。」

「ぁー、私?居るけどなにか。」

なにかじゃねぇよ、クソクソッ!

「誰なんだよ、」

「岳人こそ誰なの?」

あ、と陽が閃いた顔をする

「お互い質問しあおうよ!」

「…いいぜ!」

一か八かだが悪くない、
とお互い思っていた。

「まぁ、無難に何処が好きなのさ。」

「行きなりそれかよ!
…ちっ…優しいところだろ、それから
笑顔もその…可愛いし。」

陽の事を言ってんだけどな。

「ふむ。」

「お前は?」

「そうね、部活熱心な所とか
すぐ無理する所がほっとけなくて…。」

岳人の事なんだけど気付きもしない。

「だーっ、全っ然わかんねぇ!」

「それはお互い様でしょ(笑)」

「じゃぁ、俺からだ。
部活は?」

「テニス。」

「な…!」

誰だ?侑士か?後でシメてやる。
いや、待てよ跡部じゃねーだろうな…

「岳人は?」

「ぉ、俺か?あー帰宅部。」

「ぇ、岳人、帰宅部の子で知り合いいたんだ…!」

だからお前帰宅部だろ!

「ぁ、私もそうか!」

「そうそう…って、あ?」

なんで陽小さくガッツポーズ?
まさか、バレた…

「ぇ?」

訳ねぇよな…。


思わずガッツポーズとかしちゃったけど大丈夫だったかな、
と岳人の方へ目をやるとなんだか考えている模様。

それが可能性を推測しているとも知らずに。

岳人はバッと顔をあげると

「ソイツってもしかして背…」
…これは!!やっぱりマズかった?

「高い!?」

ぁ、違ったみたい。

「いやー、ちがうかな、」

「よっしゃ!」
まだチャンスはあるな。

勝負はこれから、
という所で陽は言った。

「もうさー、まどろっこしい事はやめて
ストレートに言っちゃわない?」

「…ば、おまっ何言って…!?」

「もう…岳人わかってるでしょ?」

「…?」

「私が…」

ゆっくりと陽が話しだす。
ゆっくりでは無かったかも知れないが
岳人にはとても長く感じた。

「ぉ、おう…」


「私が…
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