氷帝short
□陽だまりの唄
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ん…
寝ちゃった…。
「…ぇ、なんでここに居るの!?」
陽だまりの唄
事はといえば
私が放課後外のベンチで疲れて寝ちゃったのが
始まりなんだけど…
なんで隣にこのコ居るの?
あれ、部活は?
必死に考えを巡らせてる横で
スー、スー
と寝息をたてているのは
氷帝テニス部芥川茲郎。
「いや、可愛いけど、さ…」
でも授業中も寝てたよね…
やっぱ起こしてあげた方が…。
「ん゙ー…」
「うわっ!?///」
ズルズルと芥川の体制が崩れ
陽の肩に芥川の頭が乗る。
「んー…Eー匂い…」
「ちょっと!///」
猫のようにスリスリされる。
髪が首筋に当たりくすぐったくて仕方がない。
「もうっ!ジロー君起きて!!」
頬をぺちぺち、と数回叩く。
しかし、びくともしない。
「後5分…zzz…」
「5分じゃないよ!起きてっ」
「んー…。」
この子と居ると時間の流れがゆっくりに感じる。
…ってゆっくりに感じちゃだめだ!
「ほら、起きて!」
「…。」
「おーい」
「…。」
「起きてー」
「ちゅーっ」
ちゅ
「ぇぇぇえっ!?///」
「むにゃ…んー?」
「ぁ、お、おはよう…///」
「あー。よく寝たー。」
「なんで一緒に寝たのよっ」
「君が気持ち良さそうに寝てたからー」
「は、はぁ…」
「陽って、寝顔もかわEーんだねぇ」
「…!///」
「また一緒にお昼寝しようねー」
「…えっ!?///あの…」
「あれ、陽顔赤いよー?面白れーっ」
「あのねぇっ!」
「君の肩寝やすくて気持ちEー…。」
「また寝ないの!」
「ごめんごめんー。ほら、もう起きたよお」
ようやく陽の肩から頭を下ろす。
「全く…。」
「そうだぁ、起こしてくれてありがとねー。」
「ぁ、いいよ、全然!」
「んじゃ、俺、練習行くねー。」
「う、うん…。」
彼が軽く触れた頬を何気なく触る。
「ーっ///」
まぁ、彼とまた昼寝できるなら
悪くないと思ってしまったのは
ここだけの秘密で。
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