氷帝short

□MH5
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「ゆーし!」

「なんや?」

MH5

「てりゃっ」

「ちょ、自分なにすんねん!」

「何っていつも通り眼鏡を取ろうと。」

「…こいつはアホか。」

「アホでーす。」

そんな会話を交えつつ
陽は忍足の隣に腰を下ろす。

「陽もよく飽きひんなぁ…」

「まぁね!私は侑士が眼鏡を取った所を見るまで
絶対諦めないから!」

「やめとき、俺が眼鏡取ると、皆、俺に惚れてまうやろ。」

「うっそだぁー!!」

「即答せんでや…。凹んでまうやろ。」

「あはは嘘だよ、うそ!」

「突っ込まれへんのもそれはそれで凹むで…。」

「いや、眼鏡してても既に落ちてるんで」

「…!」

「侑士って結構鈍感だよね。
あー、モテちゃうとそういうの気付かないの?
それとも興味がないだけ?
ぁ、天才なのはテニスだけ?
ばーかばーか。気付けばーか。
心閉ざせても読めないとか何。
そもそもさぁ、眼鏡なんて関係ないわ。
侑士に会いに来てるんだけど。
そろそろ気付け!みたいな?
だってそーでもしないと侑士と話せないし。
笑ってくれないじゃん。
わかる?侑士の笑顔が好きなんだわ。」

「そんなん、知ってるわ」

「…!」

「俺かてそんな暇ちゃうわ。
自分の為に時間裂いてるんぐらい気付きぃ。
そんなんもわからんかったんか?
ホンマ餓鬼やなぁ。
陽が口実作ってくれたから
こっちも便乗してお前にちょっかい出せたけどな。
そこは感謝してんで。
せやけど俺、心閉ざせるんやったな。
そんなら読めへんよなぁ。
まぁ読まれてもアカンのやけど。
眼鏡なんか陽の為なら
外してやってもエエんやで?」

「…。」

「…。」

お互い言い切った所で
顔を併せて吹き出す。

「「ぶっ」」

「マジうけるー!なにムキになってんの?」

「陽かてムキになってるやろ、大分!
先に言いはじめたんは自分やで!」

「いいから眼鏡外して。」

「ん、あぁ、エエで?惚れてもしらんで?」

「うっせ、もう惚れてる。」

「ほな、じゃぁ目つぶりぃ?」

「なんで、意味わかんない。」

「じゃぁ見せんでええん?」

「はいはい。」

陽は目を閉じた。

「まだ?」

「まだや。」

「遅い。」

「知ってる。」

「長い。」

「知ってる。」

「馬鹿。」

「知ってる。」

待ち切れなくて目を開ける。

「な゙…っ!?///」

「何んや、陽目ぇ開けてもうたんか。」

目を開けた陽の目の前には
大きな忍足の顔が。
後、数ミリ。
数ミリで触れてしまいそうな距離だった。

「惜しいわぁ…。」

「…っ///」

「?なんやジッとみて。惚れ直したんか?」

「だからもう惚れてる…。」

「…。」

ちゅ。

「はあああ!?///」

「なんや、キスして欲しくて見てたんとちゃうん?」

「違うわ!」

「じゃぁなんや?」

「やっぱ眼鏡しといて。」

「意味わからんわ、外せ言うたん自分やろ。」

「だ!か!ら!
眼鏡外したら皆、侑士に落ちちゃうじゃん
それは困るんだよねぇ。
私だけを見てもらわないと。」

「…陽。」

「なによ。」

「まだ言うとらんかったな。
好きやで。」

「…私も。」




MH5(マジで惚れる5秒前)






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