立海short
□両思いだったら、いいと思う
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「いったい何なんだよぃ…」
「ねえ、先輩」
言っちゃおかな?でもなんか、こんなんで言いたくない気がする。
「私の視線の先には、いつも赤い夕日があるんです。」
そう言ったら心底不思議そうな先輩。
「本当に、いつも追いかけてるのに追い付けなくて、」
「…」
「テニスやってる時は天才で、周りの状況とかもわかってる癖に、」
「テニス?…‼」
「甘い物なんて大好きだから、誰よりも敏感で、」
ここまで言ってやっと分かったのか、息を飲むようなおとがする。自然と伏せていた顔を上げると、髪色と同じくらい赤い先輩。赤くなるってことは、ちょっとは脈ありかな?
「すっごくすっごく鈍感さんなんですけど、先輩はどうしたらいいと思います?」
赤いのを隠すように顔を逸らし、あーだとかうーだとか唸る先輩。そんな先輩を不覚にも可愛いと思ってしまったのはこの際スルーでお願いします。
「それって、その、男の子と女の子のか…?」
「さあ?誰がいいです?」
わかりきった質問。でも先輩の口から聞きたいから、これくらいの意地悪、許してくださいよ?
「お、俺は、その、俺らだったら、いいと思う…///」
最後は小さくて聞きずらかったけど、確かに私に届いた。
両思いだったら、いいと思う
(て事は好きってことですよね?)
(お、おう!シクヨロ、陽…///)
(‼はい!ブン太先輩♪)
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