黒子のバスケ

□君となら
1ページ/1ページ

オレがここに来たのはいつだった?
もうそれもどうでもいいことっスね・・・
オレはもう・・・あの人にしかついていかないと決めたんスから

「黄瀬君、どうしたんですか?」
「あ・・・黒子っち・・・考え事っスよ」
「そうですか。赤司君が呼んでいましたよ」
「え?赤司っちが?」
「早く行かないと拗ねてしまいますよ」
「うわぁ・・・行ってくるっス!」
「気をつけて」

黄瀬は黒子に挨拶をすると急いで廊下を走っていった。
途中で緑間が何か言ったみたいだが、黄瀬はそれに気づく事はなかった。
ノックをせずドアを開けると、そこには赤司が電話で誰かともめていた。
黄瀬の気配に気づいた赤司は電話をしたまま座るように指示をした。
黄瀬はそれに気づいたのかおとなしくソファーに座って待っていた。
数分後、電話を終えた赤司は黄瀬が座っているソファーの横に座ってきた。

「終わったんスか?」
「ああ。ちょっと手こずった」

そういいながら黄瀬に手招きをしてきたので、黄瀬は赤司のひざに座った。

「黒子っちが呼んでるって聞いたんスけど・・・」
「ああ。最近お前に会っていなかったからな。ちょうど今は仕事がないから涼太を呼ぶように頼んでおいたんだ」
「赤司っち・・・」
「涼太、今は二人きりだぞ」
「うぅ・・・征十郎さん・・・」
「よくできました」

そういうと、顔が赤い黄瀬の頬にキスをした。

「ところで涼太、最近浮気でもしたのか?」
「え?」

わけのわからない黄瀬に赤司は服を乱暴に下ろした。
そして、黄瀬の肩に手を置いた。

「赤くなっているが?」
「あ・・・!!ちがうっス!これは・・・」
「これは?」
「仕事で・・・油断してたら・・・でも、ちゃんとしとめたっスよ」
「へえ。涼太、何で油断したんだい?」

赤司がそう聞くと黄瀬は目を彷徨わせた。

「涼太」

もう一度名前を言うとしぶしぶと話し出した。

「最近征十郎さんに会ってないから・・・征十郎さんのこと考えてたら・・・」

そこまで言うと赤司は黄瀬を抱きしめた。

「そんな可愛いこと言ってくれるなんて・・・涼太は・・・ボクを殺すつもりかい?」
「うえ!?そんなつもりじゃないっスよ!でも、さっき呼んでくるようにって言ったことはうれしかったっスよ?」

黄瀬がそういうとまた赤司に抱きしめられた。
しかも、先ほどより強く。

「痛い痛いっスよ!」
「ああすまない。涼太が可愛くて・・・」
「そんなに可愛いっスか?」
「ああ。少なくともボクを殺すことは出来ると思うぞ」
「征十郎さん!?ボスがそんなこといっちゃだめっスよ!」
「大丈夫。ボクがそんなへますると思うか?」
「思いません」

赤司は黄瀬の頭をやさしくなでている。

「大丈夫だ。涼太はボクが守る。ボクをそんな簡単に殺せると思うなよ」
「オレもう殺す気ないっスよ?」
「そうだな」
「それに自分の身は自分で守れるっスよ。逆にオレが征十郎さんを守らないと」
「涼太は優しいね。そんな涼太に仕事が回ってくるが大丈夫か?」
「大丈夫っスよ。次はそんなへましないっスから」
「そうか」

そういうと赤司は黄瀬の肩に顔を近づけた。

「え?ちょっ・・・征十郎さん!?」

パニックになっている黄瀬は置いといて、赤司はそのまま赤くなっている所に唇を合わせ、キスマークを付けられた。

「消毒だ。他にもしたいが・・・今日はやめておこう」
「うぅ・・・」
「涼太が仕事を早く終わったら続きをしてやる。大丈夫、涼太なら1日で終わらせれる仕事だ」
「りょーかいっス・・・」

赤司は黄瀬の服を直すと、ソファーから立ち上がった。

「じゃあがんばれよ」
「はーい・・・」

そういうと赤司は部屋から出て行った。
向かう先は緑間のところだろう。
黄瀬はしばらくソファーに横向きになっていた。











一日じゃなくて半日で終わらせるっスよ


えんど

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ