黒子のバスケ

□黄瀬が洛山に入るお話
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黄瀬は今京都にいる。
理由は簡単。
恋人に会いたかったから。
毎週会っているはずなのだが、どうしても会いたくなるのだ。

赤司がいるであろう学校の体育館を覗いてみる。
案の定、赤司がバスケ部に指示を出している。
黄瀬は我慢ができなくなり、赤司に近づいた。

「赤司っちー!!!」

何も聞かされていない赤司。
黄瀬が前触れもなく飛びついてきたので、そのまま倒れてしまった。
赤司の顔を見ると、少し驚いていた。

「どうした、涼太?ここは京都のはずだが・・・」

「えへへー。赤司っちに会いたくて来ちゃったっスよ」

そういうと赤司は小さくため息をついた。

「・・・まったく。そんな毎週来たら金がなくなるだろう」

「そこはモデルのお金っスよ!」

「・・・そうか。どうせなら・・・






洛山に来い」

「・・・え?」

赤司の言うことが理解できず、ぽかんとしてしまった。

「そんな金の無駄遣いなら、こっちに転校すればいいだろう」

その通りで何も言えない黄瀬。

「それに、ボクはいつも涼太が心配なんだ」

「赤司っち・・・」

「だから、少し強引だが洛山に来てくれないか?」

「もちろんっス!!」

黄瀬の答えはすぐ出た。


「そうか。ありがとう」

「お礼なんていらないっスよ。オレも赤司っちと一緒がよかったんスから」

「そうか。ではこちらから手配しておく。明日には一緒に行けるぞ」

「・・・早いっスねぇ」

「当たり前だ。ボクを誰だと思っている?」

「・・・赤司っちっスよ?ほかの誰でもないオレの好きな人っスよ?」

「涼太・・・それじゃあ帰ろうか」

「え?ちょっ・・・赤司っち!?まっ・・・」

「待たないよ。涼太が悪いんだ」

「え!?」

部活中のはずの赤司。
しかし、近くにいた実渕に少し話をして黄瀬を連れて立ち去ってしまった。

バスケ部にはこの状況を理解することはできなかった。


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