黒子のバスケ
□黄瀬が洛山に入るお話
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涼太がうちに来てくれた。
京都に来てくれるだけでもうれしいが、まさか学校まで了解されるとは思っていなかった。
でも、そうと決まれば準備は急ぐ。
学校の手続きからモデルの仕事まで、いつも通りにできるようにしておいた。
***
涼太は今、洛山の制服を着ている。
「似合っているよ、涼太」
「そうっスか?」
ボクはそういうと涼太は喜んでいた。
涼太のその顔がボクはうれしかった。
部屋はもともとひとりだったから同じ部屋にしてもらった。
ほかのやつらと同じ部屋にされたら涼太がどうなるかわからないからな。
せめて玲央にするしかないだろうな。
もちろん、クラスも同じにしておいた。
涼太を一人にしておくと何をするかわからないからな。
一応涼太はモデルでもあるから、あたりがうるさくなりそうだが・・・
どうにでもするか。
ボクは涼太を見ると、涼太はひとりでに十面相をしていた。
なんだかこっちまでおもしろくなっているがな。
「涼太。なに十面相しているんだ?」
「え?なんでもないっス!ほら、早くいこ!」
ふふふ。
あわてている涼太もかわいいね。
でも、何を考えていたのか少し気になるね。
まあだいたい予想はついている。
学校につくと、はやり涼太は目立つようだ。
歩くたびにすごい視線が来る。
涼太はこれに慣れているのか。
モデルというのは大変だな。
クラスに行くと、もっとすごいことになった。
同じクラスになれてうれしがっている人。
話そうか迷っている人。
そわそわしている人。
これからずっとそうやっているのはボクとしては、少々厄介だ。
そう思い、ボクは行動を起こした。
涼太に近づき、涼太の首に手を回した。
「涼太はボクのものだ」
「すみません!」
これで少しは静かになるだろう。
ボクとしても、涼太が誰かと話すのは嫌だからな。
だが、少し離れて騒いでいる女子がまだいるが・・・
まあいいか。
別に害はなさそうだ。
ああ、これからが楽しみだな。
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