黒子のバスケ

□熱
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久しぶりに赤司っちと遊ぶことになった。
外で遊ぶわけでもなく、赤司っちの家でのんびり過ごすだけ。
それでもすごく嬉しい。
準備をしていると家のチャイムが鳴った。 今は家にオレしかいないから仕方なく出て行くことにした。

「はーい。どちらさま・・・って赤司っち!?」

「やあ涼太。元気だったかい?」

「そりゃー元気・・・ってなんで赤司っちが!?」

約束は確かまだ先の時間だったはず・・・!

「久しぶりに涼太に会うからね。早く会いたかったんだよ」

あ、赤司っち・・・
かっこよすぎて辛いっス!

「オレも早く会いたかったんスよ!あ、でもまだ準備が・・・」
「待ってるからゆっくり準備しておいで」
「・・・はいっス!」

外で待ってもらうのは申し訳ないから中に入ってもらった。
俺としては準備はほとんど済ましていたからそう時間はかからなかった。
準備が終わるとオレと赤司っちは家を出た。
向かう先は赤司っちの家だ。

「そういえば、今赤司っちの家って誰かいるんスか?」
「いや。誰もいないよ。だから涼太を招いたんだよ」

赤司っちはそう言うと、オレに手を差し伸べてきた。

「なんっスか?」
「なんだ?手を繋ぐのはダメなのか?」

赤司っちからそんなことをしてくるのはあまりないから正直驚いた。
オレは差し伸べられている赤司っちの手を握った。

「もちろん、大歓迎っスよ!」

こうしてオレ達は手を繋ぎながら歩いて行った。
家に着くと赤司っちは自分の部屋に招き入れた。

「今お茶を入れてくるね」
「はーい」

初めて来た時は緊張してたり行儀よくしていたけど、今はそんなに緊張はしない。
これも慣れなのかなって思っている。
しばらくぼーっとしていると、赤司っちが帰ってきた。

「熱いから気をつけてね」
「わかってるっスよ!」

いちいち赤司っちに言われなくても注意しているっスよ!
まったく・・・
そう思いながらお茶を急ぐように飲もうとした。

しかし

「あつっ!?」

見事に火傷をしてしまった。

「ほら、だから言っただろう」

赤司っちも諦めたように笑っている。
なんかすごく恥ずかしい気がする。
そう思いながらも舌はすごくヒリヒリする。
オレは舌を出していた。
空気に当てとけば収まると思っていた。
すると何故か赤司っちが顔をこちらに近づけてくる。
どうしたのかと首を傾げていたその時。

「おいで」

赤司っちに言われて行こうとした瞬間、突然唇を奪われた。
正確には舌を舐めている?

「!?!!!!?!?!」

オレは声にならない悲鳴をあげた。
実際には叫べないのだが・・・
しばらくするとやっと赤司っちが離してくれた。

「ななななななななんなんスか! ?!?」
「何って・・・舌が痛そうだったから消毒を」
「舐めても治らないっスよね!?」
「いや、つい・・・涼太が可愛かったからね」

何を言っても言い返されそうだ。
自分でもわかる。
絶対顔が赤い。
赤司っちのせいだ。

「涼太が火傷をしたからいけないんだ。ボクは気をつけろと言ったずだが?」
「すみませんでした。今度からちゃんとするっス」
「そうだね」

赤司っちが笑っている。
つられてオレも笑ってしまった。
今日はまだまだこれからだ。




END

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