黒子のバスケ

□優等生?
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赤黄


高校になれば入試の関係で学校が休みになる。

それでも自宅学習やらなんやらと理由をつけられ外に出ることはできない。

そんな先生の話も無視して出かけるのが人間ということだろう。

部活もろくにできないこの期間、一人勉強をしていても仕方がない。

優等生。

そんな呼ばれ方をしていても破りたい規則はある。

僕は自宅学習期間中京都から神奈川まで来ていた。

もちろん理由は涼太のためである。

彼が勉強を教えてほしいというものだから、規則を破ってでも会いに来てあげた。

自宅学習期間ということもあり、宿題もたくさん出ている。

僕も涼太に教えながらも自分の宿題に手を付けていた。

そんな中、勉強に飽きたのか涼太は僕をじっと見つめてくる。

そんなに見つめられるとやりずらいだろ。

仕方なく動かしていた手を止めて涼太の方を向いた。


「そんなに見つめてどうした」

「ふぇっ!?」


どうやら無意識だったらしい。

そんなかわいらしい言い方をされてもな・・・


「特に意味はないんスよ。ただ、赤司っちはいつみてもきれいだなぁって思ったんスよ」


だから見とれちゃったんスね、と一人で納得しているが・・・

案外照れるぞ、その言い方。


「涼太もきれいだよ。さすがモデルだね」


なぜかわからないが悔しかったので仕返しをしてやったが、拗ねてしまったらしい。

頬を膨らませてボクを見なくなった。

そんな姿もかわいいというのを自覚してほしいんだが・・・

そうこうしているうちに涼太の機嫌がもっと悪くなる前に機嫌を直してもらわなければな。



「そう拗ねるな。お前はほかのモデルよりもきれいだよ」

「・・・本当?」

「ああ、本当だ。そんなお前を誰よりも愛しているよ、涼太」


そういって腕を広げれば涼太は僕に抱き着いてきた。

そんなに顔をこすりつけて・・・

くすぐったいだろ。


「今日はずっとこのままじゃないと許さないっスからね」

「わかっているよ」


勉強はまた明日でいいだろう。

今はこの時間を大切にしよう。

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