遊戯王
□双子の結末
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序章
古代エジプト
ファラオはもうすぐ生まれる子供を楽しみにしていました。
後継者が生まれるのか、それとも可愛い娘ができるのかと期待でいっぱいでした。
しかし、運命は残酷です。
子供の泣き声に気づき、急ぎ足で中に入ると妊娠に立ち寄っていた者達はヒソヒソと話し込んでいるいのが目に見えた。
どうかしたのか、とファラオが問いかけると二人の者がファラオに見せるよう体を向けた。
するとどうでしょう。
ファラオは一人の者が腕に抱えている子供に驚きを隠せなかった。
その子供はエジプトでは見かけない白い肌であった。
ファラオの子であったとしても、白い肌の子は皆から見ると不吉なのであろう。
もう一人の者の腕に抱えている子は皆と同じ黒い肌をしている。
ファラオは仕方なく白い肌の子を殺すよう命じた。
すると今まで静かにしていた黒い肌の子が急に大声で泣き出した。
黒い肌の子を抱きかかえている者が急いであやすが、全く効果は見られない。
白い肌の子を抱えている者が心配し、駆け寄る。
すると黒い肌の子はあっと言う間に泣き止んでしまっていた。
その様子に皆首を傾げるばかりだ。
しかし、ファラオは考える。
もしかすればこの双子を離れ離れにするのはだめなのか、と。
実際、白い肌の子を殺すと命じたとき、黒い肌の子が泣き出した。
そして白い肌の子を抱いている者が黒い肌の子に近寄るとすぐに泣き止んでいた。
それがたまたまおきたものとは思えない。
ファラオはひとつの考えに至った。
それがこれからの物語となっていくのだ。