テニスの王子様

□バレンタイン
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2月14日

金太郎は昨日考えた通り、学校をやすんだ。

テニス部には理由を話しておいた。

白石からも、了解をえて、今リョーマの家に向かっている。


「はよコシマエのチョコ食べたいわ〜」



*   *   *


その頃リョーマはいつも通り学校にいた。

昨日考えたように、学校が終わってから大阪に行けばいいと考えている。

いつも通りというわけではない。

今日は、とても緊張している。

金太郎にチョコをあげるからだ。

リョーマ的に良い出来だったチョコを、金太郎はどう食べてくれるのだろうか。

喜んでくれるのだろうか。

そんな不安な気持ちでいっぱいだ。





=放課後=

桃城がリョーマに声をかけてきた。


「越前、お前部活は?」

「パス。遠山にチョコ、渡しにいかなちゃ」

「そっか。俺から部長に話しておくぜ」

「あざっす」


話が終わるとリョーマは急いで、家に向かって走っていった。

ここから大阪は遠い。

時間がかかるので、少しでも早く行こうと考えたのだ。

家が見えてきたとき、家の前に人影がいた。

誰だろうと思いながらも走っていると、
家の前にいた人影は、コシマエ〜といいながら手を振ってきた。

それを聞いたリョーマは金太郎と分かり、自然と足が速くなった。

リョーマが家の前につくと金太郎に向かって話しかけた。


「どうしてここにいるの?」

「コシマエのチョコがはようほしくて学校休んだんや!」

「それダメじゃん」

「ええやろ。それに、コシマエにも会いたかったで」


リョーマは頬を赤く染めた。


「・・・チョコ、家にあるから中に入って」

「おん」


金太郎はリョーマの家に入り、リョーマの部屋に向かった。

リョーマはチョコを取りに行くために、台所に向かった。


「こんなチョコでいいのかな・・・」


リョーマは不安ながらも自分の部屋へ足を進めた。

部屋の前で、深呼吸をしていつもどうりに入った。


「はい、これ」


リョーマは顔を赤くしながらチョコを渡した。

金太郎はリョーマから貰ったチョコを見て、とても嬉しそうにしている。


「おおきに!今食ってええ?」

「・・・まぁ、いいけど・・・」


金太郎は袋からチョコを取り出すとさっさと口に入れた。

そんな金太郎を見ながら、リョーマは緊張している。

チョコを食べ終わった金太郎はリョーマのほうを見て・・・
笑っていた


「めっちゃうまいで」

「え?・・・本当?」

「おん」


金太郎からそんな言葉を聞いて、リョーマは嬉しくて仕方がなかった。


「コシマエ」


金太郎はリョーマの名前を呼んだ。


「なに?」

「ホワイトデー楽しみにしといてや!」

「・・・いいけど、遠山も手作りだからね?」

「えーームリやー」

「俺だって頑張ったんだからそれぐらいやってよ」


とんだ無茶振りに金太郎はうなされながらも、頑張るわ、と話した。

そんな金太郎にリョーマはかんばって、と応援をした。


=END=
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