テニスの王子様
□君に会いたかった
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部活が終わり、着替えていると携帯がなった。
この着信音は電話だ。
リョーマは携帯をとろうと手を伸ばした。
その時、ちょうど部室にいたレギュラーたちが誰だ、誰だと騒いでいた。
「彼女からかー?」
「おチビーやるじゃんー!」
桃城と菊丸がごたごたと何か言っていたが、リョーマはそれを無視した。
携帯と耳の距離をあけて、通話ボタンを押した。
「もしも『コシマエーー!!』」
携帯を離してもよく聞こえるその声は、レギュラーたちにも分かった。
「今の声は・・・大阪の四天宝寺、遠山だよね?」
不二は記憶をたどりながらその声の主を考えた。
「何で金太郎がお前の番号知ってるんだ?」
桃城は頭の上に「?」を何個かつけている。
ほかにもレギュラーたちは何か言っていたが、リョーマはそれを無視した。
「なに?」
『部活終わったー?』
「今着替え中。どうして?」
『あんなー、急にコシマエの声が聞きとうなってな』
「///バカじゃないの!?」
レギュラーたちはビックリした。
それは、リョーマの顔が赤くなっていたからだ。
桃城はほかのレギュラーたちにこそこそと話しかけた。
「せ、せんぱい。越前のやつどうしたんっすかね?」
その話にあわせて不二が答えた。
「うーん。いつもと違うね」
続いて菊丸が独り言を言い始めた。
「おチビ、かわいい」
リョーマはこそこそしているのも無視して、金太郎と話していた。
『コシマエにあんま合えへんやろ?やで・・・』
「・・・毎日夜電話してるじゃん」
「えっ!?」
レギュラーたちはまた驚いた。
(越前から問題発言がでたぞ)
(いつのまにそんなに仲良くなった!?)
誰もが思っていたことだ。
『今学校におるん?』
「そうだけど・・・どうして?」
その時、窓から黒い影が通ったのを誰も気づかなかった。
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