テニスの王子様

□こんな日は
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「できたー!!」


ある程度時間がたつと、てるてるぼうずは完成していた。

二人は窓にそれを吊り上げた。


「なんかこれ、和むね」

「おん」


しばらく窓の外を見ていたら雨が弱まってきた。


「弱まった?」

「おっしゃーー!!コシマエ、外いくで!」

「え?ちょっとまってっ!」


金太郎がさっさと行ってしまったので、リョーマも急いで金太郎を追いかけた。


「久しぶりの外やなぁ」

「そうだね。でも、テニスは無理かな」


二人は傘を持って歩いていた。


「で、どこに行くの?」

「きまっとらん」

「はぁ!?」

「やって、何も考えずに歩くと楽しみがあるって千歳が言うとったで?」

「また千歳先輩?」


(てるてるぼうずの時もその人だったよね?)


そんな会話をしながら二人はただ歩き続けた。

しばらく歩くと公園があった。


「あっ!!」


本日二度目の大声。


「コシマエ、あじさいやで!」


金太郎が指している方を見ると、本当にあじさいが咲いていた。


「6月だからね」


あじさいを眺めていると、リョーマは金太郎に話しかけた。


「あじさいって漢字書ける?」

「あじさい?・・・これ?」


金太郎がしゃがんで木の枝を持ち、書いた文字は・・・


“亜字才”


「・・・違うから」

「え?」

「こうだよ」


リョーマは金太郎が持っていた木の枝を持ち、書いた。


“紫陽花”


「へぇーー」

「そんなテストに出ないけど・・・」


それと同時に、太陽が顔を出してきた。


「晴れた・・・」

「よっしゃー!!コシマエ、テニスやろ!」

「・・・いいよ」


こうして二人は走って家に帰っていった。



=END=
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