短編集

□いつもの風景
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ここは平安時代。

そして、一人の男の子、安倍昌浩と物の怪はいま、安倍晴明に呼ばれて部屋に行くところだ。


「もっくん、用事って何だろうね」

「んなもんいつもと同じだろ『ちょっとわしの変わりに払って来い』ってな」

「やっぱり?」


と話しているうちに晴明の部屋に着いた。


「失礼します」

「やっときたか。じい様は待ちくたびれたぞ」


昌浩はすこし怒ったが


「すみませんでした。それで用件は何ですか!」

「そうせかすな。用件といってもたいしたことではない。わしの代わりに少し払って来い。」


そのときの物の怪は思った。


(やっぱりな)


そして昌浩は


「っっっっっわかしました!」


といって晴明の部屋から出で行った。


「おいおい晴明、昌浩に嫌われるぞ?」

「まあよいではないか」


物の怪はため息を出してから昌浩をおった。


そのころ昌浩はというと


「あの狸爺!!!自分でいけ無いのか!!」

「お前な、口ではそういっているがちゃっかり準備しているぞ」

「まあ気にしない。それよりもっくん、早くいこ」

「ああ」


その夜


「今日は出てくるかな?」

「まあ出てくるとは思うぞ」


昌浩と物の怪はのんきに会話している。

そのとき雑鬼たちが騒いでいることにきづいてそっちに向かった。


「これは・・・」

「孫!!なにしている」

「早く助けてよ〜」

「孫言うな!!こんかいの騒ぎはあいつか」

「昌浩、気をつけろよ」

「わかってる」


というと昌浩は符を取り出した。


「オンアラビウンキャンシャラクタン!」

「ナウマクサンマンダバザラダン、センダマカロシャダソワタヤウン、タラタカンマン」

「臨める兵闘う者、皆陣列れて前に在り!」

「がんばったな、晴明の孫」

「孫言うな!!物の怪の分際で!」

「物の怪言うな!」


そういってると敷紙が飛んできた。


「うっ!じい様の敷紙!」


それを手に取った昌浩はそれを読んで紙をくしゃくしゃにした。


「何て書いたあったんだ?」

「『昌浩や、見つけるのに時間がかかっとらんか?そんなもん早く見つけて来い。ばい晴明』だって。
・・・あんの狸爺!!!!!!!!!」

=END=

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