小説
□伝えたい。
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「チェレンー!」
「………え、…えっ…!?」
「どしたのー?はい、プリント回ってきてる。」
「あ、あぁごめん。ちょっと考え事してたんだ…。」
僕は、後ろの席にすわっているトウヤから声をかけられ、はっ、と、我に返る。
実はちょっと考え事をしていたのだ。
それはー…
僕が考えていたのは、トウヤの事だった。
トウヤは、僕の友達であり、そして、僕の好きな人であるー…。
彼に、自分の想いは伝えていなくてー…
彼が僕をどう思ってるかも知らない。
知りたいと思うー…。
もし、彼も、僕の事を、“好き”と思ってくれているのならー…。
そうだとしたら、すごく嬉しい。
とても、嬉しすぎる。
それほど、僕は彼のことが好きなのだからー…。
この想いを伝えることができなくても、ずっと、トウヤと“友達”ではいたいー…
そう思っている。
今まで、他の人に恋をしたことなんて、恋愛感情を抱いたことなんて、トウヤ以外、なかったと思う。
キーンコーン……
授業終了のチャイムだ。
「チェレン、次移動だからさ、一緒に行こーぜ!」
「うん、そうだね……。///」
次の授業は、理科で、実験をするという事だったので、僕たちは、実験室へと向かった。
「これ、難しそうだな。」
「うん。確かに。」
トウヤの席は、僕の隣だ。
ーそして、授業が終わり、みんなが実験室から出て行き、そして、実験室にいるのは、僕とトウヤの二人だけになった。
ト、トウヤと二人っきりーーーーーー………………////
まさか、二人っきりになるだなんて、思いもしなかったーーー………////
「じゃ、そろそろ行こうか。」
「うん。そうだな。先行ってていいよ。」
「じゃぁ、廊下で待ってるから。」
僕たちは、レポートを書くのに、時間がかかってしまっていた。
そして僕は、廊下でトウヤを待とうと、歩っている途中だった。
「チェレ…ン…///」
トウヤ…?
僕は、後ろを向いてみるー…
トウヤが、後ろから僕に抱きついてきていたのだー………////
「チェレン…は…好きな人とか…いるの?」
そして、トウヤは、いったん僕に抱きつくのをやめるー…。
「…え……////…い…る…けど…////」
「………あの…さ…僕……」
また、トウヤは、僕に抱きついてきた。
「……………あ…////…この話の続き…は、またあとで、しよう…?…///」
「…う…ん…。分かっ…た…。////」