novel

□at last
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「おー希里やん」

廊下で偶然会った希里にヒメコは声をかける。


「馴れ馴れしく呼ぶんじゃねぇ・・・鬼姫」

希里は相変わらずの仏長面。
椿に忠誠を誓うようになった今もそこは変わらない。


「なんやなんや、反抗期か?
しゃあないなぁ〜
てかその呼び方やめろや。
そんな昔のアダ名みたいなもん」


「それなら・・・ヒメって呼べばいいのか?」


「は・・はぁ〜〜〜〜〜???///////
アタシ2年やで1年坊主!!!
ちゃんと先輩って呼べや!!」


「別に呼び方なんてどーでもいいだろ。
それより・・・アンタ戦い方誰かに習ったのか?」


唐突な質問に話の腰を折られたヒメコは、拍子抜けしたように答える。

「へ?
いや別に・・・
誰にも習ってへんけど?」


「自己流か・・」


「まぁそやね。」


「もったいないな、ちゃんとした戦い方身につけりゃあアンタもっと強くなれんのに。」


「え?」


「力はあるし動きも早い。
身体能力はなかなかのもんだ。
でも技がない。。力の使い方がなってないし、どーすりゃ相手が倒れるのかわかってない。」


「なっ・・!!言うてくれるやんけ!
そんなん言うなら今からサシで戦ってみるか?あん?」


「女と戦う趣味はねぇよ。
それに今言っただろ?
アンタの半端なチカラじゃ俺には勝てねぇよ。
わかったらもう二度とあの時みたいな危ねぇ遊びはやめるんだな。」


どうやら影狼の事件のことを言っているらしい。
確かにあの時は危ない所を希里に助けられた。
とはいえヒメコ達も遊びで首を突っ込んでいたわけではない。


「はぁ〜〜??遊びちゃうわ!!!
真剣にスケット団っちゅう活動してんねん。」


「・・・ならもっと力をつける事だな。
次はケガじゃすまないかもしれない・・」

そう言うと希里はヒメコに背を向け立ち去ろうとした。


「・・・ちょい待てぇ!!!
なんや・・・力って一体どういう力つけたらええの?」


少し癪に障りながらも、希里の常人離れした能力を知っているヒメコは素直に聞いてみる。


「そんなに強くなりたいのか?
そんな必要も別にねーだろ。」


「必要あんねん。
アタシは強くならんとあかん・・・
それが・・・スケット団でのアタシの役割やからな。
仲間守らんとあかんねん。」


「・・・そこまで言うなら俺が教えてやってもいい。
生徒会の仕事はあるが・・今はとりあえずヒマだしな。」


「ホンマに?!
ありがとう希里!!」


「馴れ馴れしく呼ぶなって言ってんだろヒメ。」


「お前もや!!!」
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