novel

□misunderstand
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ヒメコからチョコをもらった。


ボッスンは部屋でハト型のチョコをかじりながら
目線を宙に浮かせボーっと考えていた。


(ヒメコがチョコくれるなんて意外だったな。
・・つーかアイツも俺に負けず劣らずデリカシーないだろ。

モモカの告白見た後にあんな風に渡されたら、、
何か変な気分になるってゆーか。。

なんか俺もよくわかんなくなって
あんな態度とっちまったけど。

アイツすげぇキレてたな。

何でだ?!

ホント女ってよくわかんねぇ。

でもカードにある「ありがとう」って言葉は純粋に嬉しい。

こっちの方が色々世話になってんのにな。

明日ヒメコに会ったらもっかいちゃんとお礼言おう。)




=翌日=


なかなかヒメコにちゃんとお礼を言う機会がないまま
放課後になってしまった。


ボッスンが部室に向かうため廊下を歩いていると、
前方に希里の姿が見えた。


手には四角い箱とラッピングの包み紙、
そして小さなカードのようなものを持っている。


(ん?!なんかあの包み見覚えあるぞ。
あの変なシールも・・・。
あれって・・・
ヒメコが俺にくれたやつと同じじゃね?!)


また悶々とした感情が沸き始めたボッスンは、
もっとちゃんと包みを見ようと
そっと希里の斜め後ろに移動する。


すると、
シールがはがれたカードから
ハッキリと「ヒメコより」という文字が読めた。


そして包みがはがされた箱の中身は・・・


(手裏剣の形のチョコ!!!?
ま、間違いない!
あれはヒメコからの。。。

てか手裏剣型って・・・
すげぇ時間かけて探したんだろうな。
わざわざ忍者の喜びそうなやつ選ぶってことは・・・本命か?!

クソ・・なんだよ
俺のは意味不明のハト型だったくせに!!

え?
で、この方角的に
もしや加藤の奴スケット団の部室向かってね?

もしかして早速ヒメコにバレンタインの返事を・・?!

うわ・・無理だ。
そんなん見てらんねぇ・・!)


ボッスンはすさまじいスピードで考えを廻らせた後、
部室に行くのをやめ
逃げるように中庭の方へ駆け出した。
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